1 2 3 4 5 6


¥ 1,995

クオレ (少年少女世界文学館 22)

more
  • 心に訴えるエピソード
    主人公エンリコの周辺人物の逸話や、毎週学校にやってくるペルポーニ先生が聞かせてくれる物語などを集めた、元軍人のイタリアの作家デ・アミーチスの代表作です。タイトルの『クオレ』にはイタリア語で「心、愛情」と言う意味があり、まさに心に訴える逸話が揃っています。

    登場人物も主人公の心優しいエンリコ、たくましい正義感のガルローネ、左官屋の父親を尊敬するアントニオ、勇敢なロベッティ、自分の大切にしている切手のコレクションを他人にあげたガロッフィ、努力家スタルディ、貧しいながらも懸命に勉強するプレコッシ、気取り屋ヴォティーニ、不良少年のフランチなど、個性的なメンバーばかりです。エンリコの両親も、あたたかく息子やクラスメートを見守っていて素敵です。

    けれど、何と言ってもこの物語の最大のポイントは、心を打たれるエピソードを集めたところにあります。ペルポーニ先生が生徒達に話して聞かせる「毎月のお話」として、『サルデーニャの少年鼓手』『ロマーニャの血』、そしてあの名作『母をたずねて3千里』など、何度読んでも泣かせられる話です。当時、この物語が書かれたのはイタリアが統一されて間もない頃だったようですが、この物語にも少年たちが背負う「愛国心」がベースにされているのがよくわかります。
    孝行、勇気、友情、正義。昔の作品であり、今は「古典」とまでいわれているほどですが、それでも今の私たちに訴えるものがあります。さすが名作です!



¥ 530

カラフル (文春文庫)

   死んだはずの「ぼく」の魂にむかって天使が言った。「おめでとうございます、抽選にあたりました!」。そうして、ぼくは輪廻のサイクルに戻るために、下界にいるだれかの体を借りて(天使業界では「ホームステイ」というのだそうだ)前世で犯した悪事を思い出さなくてはならなくなった。

   乗り移ったのは「小林真」という自殺したばかりの14歳の少年。ところが、真は絵を描くのが得意な以外は、親友と呼べる友だちもいない、冴えないヤツだった。父親は自分だけよければいい偽善者で、母親はフラメンコの先生と浮気中。しかも、好きな女の子は、中年オヤジと援助交際中ときた。しかし、ホームステイの気楽さも手伝って、よくよく周りを見回してみると、世界はそんなに単純じゃないってことが次第にわかってくる。

   森田芳光の脚色で映画化もされた、多くのファンをもつ1冊である。著者は、講談社児童文学新人賞受賞作「リズム」でデビューした児童文学界のトップランナー、森絵都。シナリオライターだった著者による本書は、生き生きとしたセリフが心地よく、軽快なテンポで一気に最後まで読ませる力をもっている。そして、周りを見渡せばすぐにいそうな登場人物との距離感が、物語をよりリアルにみせてくれる。

   中学生が主人公である本書は、中学生に読んで欲しい本ではあるが、「世界はたくさんの色に満ちている」というテーマは、どの世代にも共感できるもの。かつて中学生だったすべての大人にもおすすめしたい。(小山由絵)

more
  • 古典落語のようにならないか
    アニメを見に行く前に読んでみました。

    もっと短く、小話や落語のような形式で

    誰でも知っている話になればよいのにと感じました。

    「邯鄲の夢」のように。



¥ 998

水木しげるのラバウル戦記 (ちくま文庫)

more
  • リアル戦場体験とでもいいましょうか?
    戦争の体験談は体験したことが無い人も耳(や眼)を傾けるわけでありまして、頭の中で想像が全くといってできません。映画の場面、テレビとかの画面をやっとこ思い浮かべるその程度です。この本は思い浮かべるには乏しい私にとって感激の本でした。水木さんに感謝します。ありがとうございました。


¥ 714

床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)

   床下に「ちいさい人たち」がこっそりと暮らしていたら…。『The Borrowers』(邦題『床下の小人たち』)はそんなわくわくするような物語。1953年の出版以来数えきれないほどの読者を魅了し、カーネギー賞、ルイス・キャロル・シェルフ賞、アメリカ図書館協会賞を受賞した名作である。著者メアリー・ノートンが考え出したのは、イギリスの古風な家の床下に住む小人たちのおはなしだ。

   ポッド、ホミリー、ちいさなアリエッティのクロック一家は小人の3人家族。床下に住居を構え、「人間(ニンゲン)」から食べ物や生活用品を「借りて」暮らしている。マッチ箱で作ったタンス、郵便切手の絵画…。頭をはたらかせ、日常のなにげないものをリサイクルして使う「借り暮らし」の様子は読んでいて本当に楽しい。こんな例もある。「ホミリーが“朝のぶらつき”用に、手袋の指2本分で、トルコ風半ズボンを作ってくれたこともありました」

   しかし長い間続いた「借り暮らし」生活も、古風な家に1人の男の子がやってきたことから一変する(しかもペットの白イタチまでやってきたのだ!)。好奇心旺盛なアリエッティはその男の子に姿を見られるという、もっとも致命的なミスを犯してしまう。はらはらする冒険も交えたこの魅力たっぷりの物語、語るはお話し上手なメイおばさん。実は何十年も前にあの家で「借り暮らし」していた張本人と思われる、男の子のお姉さんである。

more
  • 面白いですが…。
    面白い作品ですが、古い作品、翻訳、児童書なのが原因かは解りませんが、少し読み難いです。

    児童書のせいか、漢字が少なく読みにくいです(コレは子供には良いですが)。

    大体、小2〜3位までの漢字が使われてます。

    漢字にもルビが振って有るのが多いです。

    と、言い回しが独特?です。

    もう少し、現代風にアレンジが出来ない物でしょうか…(契約等で難しいと思いますが…)。

    この二つの影響で読み難くなってしまってますが、面白いです。


¥ 714

墜落遺体 御巣鷹山の日航機123便 (講談社プラスアルファ文庫)

more
  • 知らなかった現場の詳細
    日航機墜落事故の発生当時、私は小学校3年生でした。その日は夏休みで父の実家に帰省していて、父は出張先の東京から夕方の飛行機に乗って大阪に帰り、実家に合流する予定になっていました。「もしかしたらお父さんが乗っている飛行機が墜落したのかも…」と不安に押し潰されそうになりながらTVの乗客名簿を見ていた事を覚えています。結果として父は難を逃れる事ができ、あとの報道は当時人ごとのように見ていたのですが、この本を読んでここまで凄惨な現場で体も心も壊れてしまいそうになりながら、127日間もの間数えきれない程のご遺体の確認作業に徹したたくさんの方々がおられた事を初めて知りました。
    完全な状態のご遺体がほとんどない中で体のほんの一部分しか見つからない遺体にも心を寄り添い「この人が必ず家族の元に帰れるように」と諦めず確認作業を続けた警察・医師・看護師、大切な人を突然亡くして極限を超えた悲しみの中にいる遺族の方々や疲れきった関係者達を包み込むような優しさで癒したボランティアの方達…。どの立場の方々を取っても「人間はこんなにも強くて優しい心を持っているんだ」と強く強く感じました。
    私はここまで献身的な心を持っているだろうか?と普段の生活の中でも自分自身を見つめ直す気持ちになりました。


¥ 1,890

みぽりんのえくぼ

more
  • みぽりんのえくぼ  レビュー
    2歳の時に白血病になり。12歳に脳腫瘍となり、余命1年の中での闘病を描いた物語になります。
    愛娘のみぼりんの為に、父が絵日記の道具を買い揃える。みぼりんの命を支える家族、そして友達、病院の先生の振る舞いや触れ合いは涙なしでは見られません。読んだ感想としては、改めて命の尊さ、有難みを感じさせてくれます。

    今の現実も悲壮感や殺伐感あるものになっておりますが、これを見て少しでも多く命の尊さ・人々の心・温かさが伝わっていければと思います。


¥ 1,680

夢をかなえるゾウ

more
  • 人生訓をわかりやすく解説
    人生訓をわかりやすく解説してある。

    参考にしたい点は
    人の長所を盗む
    身近にいる大切な人を喜ばせる
    人の成功をサポートする
    といった部分。

    よりよい人生を送るためにはどうしたらよいのか
    気づきを与えてくれる一冊。


¥ 672

エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 (018))

more
  • 長く読み継がれるドキドキ感
    創作の勉強会で、課題になった作者と作品でした。
    子どもの頃、きっと機会はあったと思うのですが
    出会うことなく過ぎてしまった「エーミール」
    今更ですが、新しい。
    少年たちの舞台が、エーミールの感性に大人が忘れがちな
    普遍のものを感じます。

    話の展開も余韻がありました。
    読み手を揺さぶるのも、大きく小さく変化あり。
    ラストでピークでなく、その前に本編ピークがあり
    メッセージピークを、主人公が気付く形で持ってくる。

    児童文学の王道というか
    予測的展開を裏切らないのだけど
    もっと膨らむ運びに、心が踊る作品でした。


¥ 1,575

夜と霧 新版

   名著の新訳には、つねに大きな期待と幾分かの不安がつきまとう。訳者や版元の重圧も察するにあまりあるが、その緊張感と真摯さのためか、多くの場合成功を収めているように思われる。本書もまた、その列に加わるものであろう。

   ユダヤ人精神分析学者がみずからのナチス強制収容所体験をつづった本書は、わが国でも1956年の初版以来、すでに古典として読みつがれている。著者は悪名高いアウシュビッツとその支所に収容されるが、想像も及ばぬ苛酷な環境を生き抜き、ついに解放される。家族は収容所で命を落とし、たった1人残されての生還だったという。

   このような経験は、残念ながらあの時代と地域ではけっして珍しいものではない。収容所の体験記も、大戦後には数多く発表されている。その中にあって、なぜ本書が半世紀以上を経て、なお生命を保っているのだろうか。今回はじめて手にした読者は、深い詠嘆とともにその理由を感得するはずである。

   著者は学者らしい観察眼で、極限におかれた人々の心理状態を分析する。なぜ監督官たちは人間を虫けらのように扱って平気でいられるのか、被収容者たちはどうやって精神の平衡を保ち、または崩壊させてゆくのか。こうした問いを突きつめてゆくうち、著者の思索は人間存在そのものにまで及ぶ。というよりも、むしろ人間を解き明かすために収容所という舞台を借りているとさえ思えるほど、その洞察は深遠にして哲学的である。「生きることからなにを期待するかではなく、……生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題」というような忘れがたい一節が、新しくみずみずしい日本語となって、随所に光をおびている。本書の読後感は一手記のそれではなく、すぐれた文学や哲学書のものであろう。

   今回の底本には、旧版に比べてさまざまな変更点や相違が見られるという。それには1人の哲学者と彼を取り巻く世界の変化が反映されている。一度、双方を読み比べてみることをすすめたい。それだけの価値ある書物である。 (大滝浩太郎)

more
  • まさに名書 非常に読みやすく和訳
    言わずもがな第二次世界大戦時の強制収容所の様子が舞台(開放後を含め)となっており,その時々の人間心理の変化を心理学の専門家の目から鋭く切り込んでいる.ただ,驚くべくはその内容.“群集の中に埋もれようとする心理”は今の社会で自分の言いたいことを押し殺し,保身的に日々を送ろうとする現代人の心理,“生きることを意味を考えるのではなく,生きること自体を主体に考える,コペルニクス的発想の転換”の必要性は自殺者が後を絶たず,さらに精神的にゆとりが無くなり,日々生きることに一方的に意味を問い続ける現代人の心理,発想,思想に警鐘を鳴らす.

    強制収容所との背景に捕らわれ過ぎず自分なりの解釈を持って読むと良いのではないでしょうか.
    内容も読みやすく,理解しやすくまとめられており,まさにお勧めの一冊です.一気に読めます.

    どんべえ

word | 自分 | 人生 | 収容 | 目的 | 強制 | 体験 | 本書 | 人間 | |

¥ 1,575

奇跡

more
  • 遠く離れるほど強くひかれて
    激しく激しく求め合う男女の恋愛物語。
    これほどまで、男女の仲が強く美しく赤裸々に綴られた文章もそうない。

    あまりにも美しすぎて、目頭を熱くさせながら文字を追っていました。
    ページが少なくなると、もったいなくて先に進みたくなくなったりも。

    恋愛小説でありながら、主役の男性は後半の半分は表に登場してきません。
    離れてもなお求めて、近づこうとする一途さに胸キュンになりました。


    岡本敏子さんが書かれたということで
    フィクションとは認識しつつも
    どうしても太郎さんと敏子さんが浮かんで来てしまうのです。
    お二人とも存命ではないので
    今となっては現実リアルはどうだったかは知る由もありませんが
    ただならぬ愛があったのだと

    そしてそんなお二人の仲が羨ましくも思います。


    感動をもっともっと伝えたいのですが、表現力不足で無念です。

リンク


SEOツール